老老介護の共倒れを防ぐ完全ガイド。限界サインと具体的な対策

セルフケア

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「夫婦2人だけの介護生活、このまま続けられるのか不安」「自分も体調が悪いのに、親の介護を続けなければならない」「周りに頼れる人がいない中での介護に限界を感じている」

老老介護は、介護者と被介護者の両方が65歳以上という状況を指します。現在、日本では要介護世帯の約55%がこの状態にあり、増加傾向が続いています。

この記事では、老老介護における共倒れのリスクと、それを防ぐための具体的な対策について詳しく解説します。限界を感じる前に知っておくべき情報をお届けします。

この記事を読むことで、老老介護の共倒れを防ぐための早期サインの見極め方、経済的負担を軽減する方法、そして活用できる公的支援制度について理解できます。あなたと大切な家族の健康を守るための判断材料を提供いたします。

老老介護とは何か―共倒れが起きる背景

老老介護とは、65歳以上の高齢者が同じく65歳以上の家族を介護する状況を指します。この状態が長期化すると、介護者自身の健康が損なわれ、共倒れという深刻な事態に陥る可能性が高まります。

老老介護の定義と現状

老老介護は、主に夫婦間や親子間で発生します。配偶者を介護する80代の妻、70代の息子が90代の親を介護するケースなどが典型例です。

2025年現在、日本の要介護世帯の約54.7%が老老介護の状態にあります。この数字は年々増加しており、今後さらに深刻化すると予測されています。

介護者自身も高齢であるため、体力的な限界が早く訪れます。重い介護用品の運搬、体位変換、入浴介助など、身体的負担の大きい作業を毎日繰り返すことで、腰痛や関節痛などの症状が悪化していきます。

老老介護の特徴
介護者自身が持病を抱えているケースが多く、通院や服薬管理をしながら介護を続けることになります。体調不良を我慢して介護を続けた結果、急性疾患を発症するリスクも高まります。

共倒れが起きる主な原因

共倒れの最大の原因は、少子高齢化と核家族化による支援体制の不足です。昔のように三世代同居が当たり前だった時代とは異なり、現代では高齢者夫婦のみの世帯や、一人暮らしの高齢者が増加しています。

子どもが遠方に住んでいる場合、日常的な支援を受けることが困難です。また、子ども世代も仕事や自分の家族の世話で手一杯という状況も珍しくありません。

介護期間の長期化も大きな要因となります。医療技術の進歩により平均寿命が延びた一方で、要介護状態の期間も延びています。5年、10年と介護が続くケースも多く、介護者の心身の疲弊は蓄積していきます。

孤立化のリスク
老老介護では、介護に追われて社会との接点が減少し、孤立化が進みます。「誰にも頼れない」「相談できる人がいない」という状況が、問題を深刻化させる悪循環を生み出します。

認認介護というさらなるリスク

老老介護のさらに深刻な形態として、認認介護があります。これは介護者と被介護者の両方が認知症を患っている状態を指します。

認認介護では、服薬管理ができない、火の始末ができない、徘徊による事故リスクが高まるなど、生命に関わる危険が増大します。近隣住民が異変に気づいて発覚するケースも少なくありません。

介護疲れや睡眠不足が続くことで、介護者自身の認知機能が低下するリスクもあります。「最近物忘れが増えた」「約束を忘れることが多い」といった症状が出たら、早めに医療機関を受診することが重要です。

老老介護の共倒れ―深刻な二次被害とその実態

老老介護の共倒れは、単に介護者が倒れるという問題にとどまりません。様々な二次被害を引き起こし、社会問題化しています。

高齢者虐待と介護放棄のリスク

介護者の心身が限界に達すると、虐待や介護放棄につながる危険性が高まります。これは決して特別な人だけに起こる問題ではありません。

長期間の介護疲労により、感情のコントロールができなくなり、つい手を上げてしまう。認知症の症状による暴言や徘徊に耐えられず、必要な介護を放棄してしまう。こうした事態は、誰にでも起こりうる問題です。

虐待には身体的虐待だけでなく、心理的虐待、経済的虐待、介護放棄(ネグレクト)など、様々な形態があります。「つい言い過ぎてしまう」「必要な医療を受けさせていない」といった状況も虐待に該当する可能性があります。

虐待の兆候に気づいたら
自分の行動に「これは虐待かもしれない」と感じたら、それは限界のサインです。地域包括支援センターやケアマネージャーに相談し、介護負担を軽減する方法を早急に検討する必要があります。

介護心中という最悪の結末

老老介護の共倒れが最も悲劇的な形で現れるのが、介護心中です。「この先の見えない介護生活に耐えられない」「自分が倒れたら、残された家族はどうなるのか」という絶望感から、死を選択してしまうケースが後を絶ちません。

介護心中に至るまでには、必ず追い詰められていく過程があります。経済的困窮、社会的孤立、精神的疲弊が重なり合い、視野が狭くなっていきます。

「もう誰にも頼れない」「これ以上家族に迷惑をかけられない」という思い込みが、選択肢を失わせてしまいます。しかし実際には、活用できる支援制度や相談窓口は存在します。

絶望する前に知ってほしいこと
「死にたい」「一緒に死のう」と考えたことがある方は、今すぐ専門家に相談してください。それは限界を超えているサインです。地域包括支援センター、自治体の福祉課、精神保健福祉センターなど、24時間対応の相談窓口もあります。

介護離職と生活崩壊

老老介護では少ないケースですが、60代前半で親を介護するために仕事を辞めざるを得ない状況も発生します。介護離職は、経済的基盤を失うだけでなく、社会とのつながりも断ち切られる結果となります。

収入が年金のみとなり、介護費用が家計を圧迫します。貯蓄を切り崩しながらの生活が続き、将来への不安が増大していきます。

また、介護に専念することで、自分自身の健康管理がおろそかになります。定期健診を受けない、体調不良を我慢する、運動不足になるなど、自身の健康リスクが高まっていきます。

老老介護で共倒れする前に気づくべき限界サイン

共倒れを防ぐには、限界に達する前にサインに気づき、適切な対処をすることが重要です。以下のような症状が現れたら、早急に対策を講じる必要があります。

身体的な限界サイン

介護者自身の身体に現れる限界サインは、見過ごしてはいけない重要なシグナルです。

身体的な限界サイン
慢性的な疲労感が抜けない。十分な睡眠をとっても疲れが残る。腰痛や肩こりが慢性化し、日常生活に支障が出る。食欲不振や体重の急激な減少。頭痛やめまいが頻繁に起こる。血圧の異常や不整脈などの症状が出る。風邪をひきやすくなる、体調を崩しやすくなる。

これらの症状が複数現れている場合、身体が限界に達しているサインです。「まだ大丈夫」と我慢を続けると、急性疾患を発症するリスクが高まります。

特に危険なのは、突然倒れる、意識を失うといった急性症状です。こうした事態に至る前に、医療機関を受診し、介護負担の軽減を図ることが不可欠です。

精神的な限界サイン

身体的な症状と同様に、精神的な限界サインも見逃してはいけません。介護うつは誰にでも起こりうる問題です。

精神的な限界サイン
些細なことでイライラする。感情のコントロールができない。常に不安や焦燥感がある。何をしても楽しくない、興味が持てない。集中力が低下し、物忘れが増える。将来に希望が持てない、絶望感を感じる。死にたいと考えることがある。

特に「死にたい」と感じるようになったら、それは極めて危険なサインです。すぐに精神科や心療内科を受診し、専門家のサポートを受ける必要があります。

介護うつは、適切な治療とサポートで改善できる疾患です。「弱音を吐いてはいけない」「自分が頑張らなければ」という思い込みを捨て、助けを求めることが重要です。

社会的孤立のサイン

介護に追われるうちに、社会との接点が失われていくことも、共倒れに至る重要な要因です。

友人との交流が減り、外出する機会がなくなる。趣味や楽しみの時間が全くない。誰とも会話をしない日が続く。相談できる相手がいない。こうした状況が続くと、視野が狭くなり、問題解決の選択肢が見えなくなります。

社会的孤立は、うつ病や認知症のリスクを高めることも明らかになっています。週に1回でも外部とつながる時間を持つことが、心身の健康維持に重要です。

孤立を防ぐ第一歩
デイサービスやショートステイを利用することで、介護者自身の時間を確保できます。その時間を使って友人と会う、趣味を楽しむなど、自分のための時間を持つことが、介護を続けるための活力になります。

老老介護の経済的負担と共倒れリスク

老老介護において、経済的な問題は共倒れを引き起こす大きな要因の一つです。年金収入だけでは介護費用を賄えず、家計が圧迫される状況は珍しくありません。

介護にかかる費用の実態

在宅介護では、様々な費用が継続的に発生します。おむつ代、介護用ベッドのレンタル費、車椅子や歩行器などの福祉用具、通院にかかる医療費と交通費。これらの費用は月々数万円から十万円以上になることもあります。

介護保険サービスを利用する場合も、自己負担額が発生します。所得に応じて1割から3割の負担となりますが、サービスを多く利用すれば、それだけ費用も増大します。

さらに、介護保険の限度額を超えるサービスを利用した場合、超過分は全額自己負担となります。必要なサービスを受けられないまま、介護者の負担だけが増えていく悪循環に陥ります。

経済的困窮のサイン
生活費を削って介護費用を捻出している。貯蓄を取り崩しながら生活している。必要な医療や介護サービスを我慢している。こうした状況は、経済的に限界に達しているサインです。

年金収入だけでは賄えない現実

年金を主な収入源とする高齢者世帯では、介護費用の負担が家計を大きく圧迫します。特に国民年金のみの世帯では、月額6万円程度の年金収入から介護費用を捻出することは極めて困難です。

配偶者を介護している場合、二人分の生活費と介護費用を年金だけで賄う必要があります。食費や光熱費を削り、栄養失調や健康悪化を招くケースも少なくありません。

経済的困窮により、外部の介護サービスを利用できず、すべてを家族だけで抱え込む状況に追い込まれます。これが共倒れリスクをさらに高める要因となります。

経済的負担を軽減する方法

経済的負担を軽減するための制度や方法は、実はいくつも存在します。知らないだけで利用できる制度を活用していないケースが多いのです。

活用できる経済的支援

高額介護サービス費制度を利用すれば、1か月の介護保険サービスの自己負担額が上限を超えた場合、超過分が払い戻されます。所得に応じて上限額が設定されているため、負担を抑えることができます。

介護保険負担限度額認定を受けると、施設サービスの食費・居住費が軽減されます。低所得世帯の場合、大幅な負担軽減が可能です。

医療費と介護費を合算して控除を受けられる医療費控除も活用すべき制度です。確定申告で申請すれば、税金の還付を受けられる可能性があります。

生活が困窮している場合は、生活保護の申請も選択肢の一つです。「恥ずかしい」という気持ちで申請をためらう方もいますが、生活を守るための正当な権利です。

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老老介護の共倒れを防ぐ具体的な対策

老老介護の共倒れを防ぐには、早期から適切な対策を講じることが不可欠です。一人で抱え込まず、外部の支援を積極的に活用することが重要です。

介護保険サービスの積極的な活用

介護保険サービスを利用することで、介護者の負担を大幅に軽減できます。しかし、「家族が介護するべき」「他人に任せるのは申し訳ない」という考えから、サービス利用をためらう方も少なくありません。

訪問介護(ホームヘルプ)では、ヘルパーが自宅を訪問し、身体介護や生活援助を行います。入浴介助、排泄介助、食事介助など、身体的負担の大きい介護をプロに任せることができます。

デイサービス(通所介護)を利用すれば、日中の数時間、被介護者は施設で過ごします。この間、介護者は自分の時間を持つことができ、心身のリフレッシュが可能です。

ショートステイ(短期入所)は、数日から2週間程度、施設に宿泊するサービスです。介護者が体調を崩した時、冠婚葬祭で家を空ける時などに活用できます。

サービス利用のポイント
要介護認定を受けていない場合は、まず地域包括支援センターで相談し、認定申請を行いましょう。認定を受けることで、様々な介護保険サービスが利用可能になります。

地域包括支援センターへの相談

地域包括支援センターは、高齢者とその家族のための総合相談窓口です。介護保険の申請、サービスの利用方法、経済的支援制度、家族関係の悩みなど、幅広い相談に対応しています。

センターには社会福祉士、保健師、主任ケアマネージャーなどの専門職が配置されており、個々の状況に応じた適切なアドバイスを提供してくれます。

「どこに相談すればいいかわからない」という場合は、まず地域包括支援センターに連絡してみることをお勧めします。お住まいの地域のセンターは、市区町村の窓口やウェブサイトで確認できます。

相談は無料です
地域包括支援センターでの相談は無料です。「こんなことで相談していいのか」と遠慮する必要はありません。小さな悩みでも、専門家に話すことで解決の糸口が見つかることがあります。

見守りサービスと緊急通報システム

老老介護では、介護者自身が急に倒れるリスクもあります。そうした緊急時に備えて、見守りサービスや緊急通報システムを導入することも有効です。

緊急通報システムは、ボタンを押すだけで警備会社や消防に通報できる装置です。自治体によっては、高齢者向けに無料または低額で貸し出しを行っています。

見守りサービスには、センサーで生活リズムを確認するタイプ、定期的に電話で安否確認をするタイプなど、様々な形態があります。遠方に住む家族がいる場合も、安心につながります。

最近では、スマートフォンのアプリを使った見守りサービスも増えています。費用や機能を比較して、自分たちに合ったサービスを選びましょう。

施設入所の検討も選択肢の一つ

在宅介護を続けることが困難になった場合、施設入所を検討することも重要な選択肢です。「施設に入れるのは親不孝」という考えから、入所をためらう方もいますが、それは誤った認識です。

施設では24時間体制で専門的なケアを受けられます。介護者の健康が損なわれてしまえば、共倒れとなり、被介護者にも適切なケアを提供できなくなります。

施設入所により、家族は介護者から家族本来の関係に戻ることができます。面会時には穏やかな気持ちで会話を楽しむ余裕が生まれ、かえって良好な関係が築けることも少なくありません。

施設選びのポイント
特別養護老人ホーム、介護老人保健施設、有料老人ホーム、グループホームなど、様々な施設があります。費用、立地、サービス内容などを比較し、見学や体験入所を経て決定することをお勧めします。

家族や周囲のサポートを受けるために

老老介護の共倒れを防ぐには、家族や周囲の人々にサポートを求めることも大切です。しかし、「迷惑をかけたくない」「自分でやらなければ」という思いから、助けを求められない方も多いのです。

家族間での役割分担

子どもや親族が離れて暮らしている場合でも、できることはあります。直接的な介護ができなくても、経済的な支援、定期的な見舞い、話し相手になるなど、様々な形でサポートが可能です。

家族会議を開き、それぞれができることを話し合うことが重要です。「遠方だから何もできない」と思い込まず、自分にできる支援を考えましょう。

また、介護の状況や困っていることを家族に共有することも大切です。何も言わずに一人で抱え込んでいると、家族は何をすればいいのか分かりません。

兄弟間の不公平感について
介護を一人で担っていると、他の兄弟に対して不公平感や怒りを感じることがあります。感情を抑え込まず、率直に話し合う機会を持つことが、関係悪化を防ぐために重要です。

近隣住民や友人への相談

近隣住民や友人に介護の状況を伝えておくことも、孤立を防ぐために有効です。「何かあったら声をかけてください」と伝えておくだけでも、心強い支えになります。

民生委員や町内会の役員など、地域の見守りネットワークとつながることも大切です。異変があった時に気づいてもらえる体制を作っておくことが、緊急時の早期対応につながります。

介護者の会や家族会に参加することもお勧めです。同じ立場の人と悩みを共有し、情報交換をすることで、精神的な支えを得られます。

専門家への相談を躊躇しないこと

介護の悩みや限界を感じた時、専門家に相談することは決して恥ずかしいことではありません。むしろ、早期に相談することで、深刻化を防ぐことができます。

ケアマネージャー、地域包括支援センター、医師、看護師、社会福祉士など、相談できる専門家は身近にいます。「こんなことで相談していいのか」と遠慮せず、小さな悩みでも話してみましょう。

精神的に追い詰められている場合は、精神科や心療内科の受診も検討してください。介護うつは治療可能な疾患であり、適切なケアを受けることで改善します。

老老介護の共倒れ防止:まとめ

老老介護の共倒れは、介護者と被介護者の両方の命に関わる深刻な問題です。しかし、早期にサインに気づき、適切な対策を講じることで防ぐことができます。

身体的・精神的な限界サインが現れたら、それは助けを求めるべきタイミングです。「まだ大丈夫」と我慢を続けることが、最も危険な選択となります。

介護保険サービスの活用、地域包括支援センターへの相談、家族や周囲のサポート、施設入所の検討など、選択肢は複数あります。一人で抱え込まず、利用できる支援を積極的に活用しましょう。

経済的な負担についても、高額介護サービス費制度、介護保険負担限度額認定、医療費控除など、軽減策が用意されています。知らないだけで利用できる制度を見逃していないか、確認してみることが大切です。

今すぐできること
まずは地域包括支援センターに連絡し、現在の状況を相談してみましょう。専門家のアドバイスを受けることで、具体的な解決策が見えてきます。一人で悩み続けるのではなく、助けを求める勇気を持つことが、共倒れを防ぐ第一歩です。

老老介護は決して一人で乗り越えられる問題ではありません。しかし、適切な支援を受けながら、無理のない介護を続けることは可能です。あなた自身の健康と命を守ることが、大切な家族を守ることにもつながります。

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