親の介護放棄は法律上不可能。でも一人で抱えない方法はある

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「もう限界。親の介護を放棄したい」そんな気持ちになったことはありませんか。

結論から言えば、法律上、親の介護を完全に放棄することはできません。民法877条は直系血族に扶養義務を課しており、親の介護もこの義務に含まれます。正当な理由なく放棄すれば、保護責任者遺棄罪(3ヶ月以上5年以下の懲役)に問われる可能性があります。

しかし、ここで諦める必要はありません。扶養義務は「余力の範囲内」で経済的に支援するものであり、すべてを一人で背負う義務ではないのです。本記事では、法律上の枠組みを正しく理解しつつ、公的資源を活用して負担を手放す具体的な方法を解説します。

この記事では、介護放棄の法的定義と刑事責任、扶養義務の正確な範囲(余力の範囲内とは)、一人で抱えず負担を分散する方法、家庭裁判所の扶養請求調停の活用、地域包括支援センター等への相談手順まで、縦に深く掘り下げます。「どこまでやれば法的に問題ないか」「どこからは専門職に委ねてよいか」が明確になるでしょう。

親の介護放棄とは何か―法律と社会が定義する境界線

まず、「介護放棄」という言葉が法律上何を意味するのか、正確に理解しましょう。

介護放棄の定義―ネグレクトと虐待の一形態

介護放棄とは、介護が必要な状態の高齢者のケアを放棄することです。介護業界では「ネグレクト」と呼ばれ、高齢者虐待の5類型の一つに位置づけられています。

具体的には、食事を与えない、汚れたオムツを交換しない、長期間入浴させない、医療機関を受診させない、存在を無視してコミュニケーションをとらないなどの行為が該当します。高齢者虐待防止法では、必要な医療・介護サービスを相応の理由なく使わせない、水分や食事を与えず放置する、劣悪な住環境に放置するなども明確にネグレクトと規定しています。

家族によるネグレクトも高齢者虐待に含まれ、市区町村などへの通報・介入の対象となります。「親の介護をしたくないから」という理由で、これらの行為を行えば、社会的にも法的にも介護放棄とみなされるのです。

保護責任者遺棄罪のリスク―3ヶ月以上5年以下の懲役

親が老年者・身体障害者・病者である場合、扶養義務を負う子どもが介護を放棄すると、保護責任者遺棄罪(刑法218条)によって罪に問われる可能性があります。

保護責任者遺棄罪の法定刑は3ヶ月以上5年以下の懲役です。さらに、介護放棄により親が死亡したりケガをしたりした場合、保護責任者遺棄致死罪(3年以上20年以下の懲役)、保護責任者遺棄致傷罪(3ヶ月以上15年以下の懲役)に問われることもあります。

過去の事例では、衰弱した母親を医療拒否で放置し死亡させた長男に懲役3年が言い渡されたケースがあります。寝たきりの老人をほったらかしにして何日も家に帰らない、食事を与えない、急病人に適した救護を行わないなどの行為が、具体的に罪に問われた例です。

ただし、扶養義務は介護者が経済的に困らない範囲内で発生するものとされています。経済的に困窮している場合など、すべてのケースで罪に問われるわけではありません。福祉制度や支援機関に相談していた場合は、責任を軽減できる場合もあります。

介護放棄に至る背景―介護疲れと孤立が生む限界

介護放棄は、介護者の悪意だけで起こるわけではありません。背景には深刻な心理・社会的要因があります。

認知症等の在宅介護では、徘徊・不眠・暴言や暴力といった周辺症状によって介護者が強いストレスや疲弊に追い込まれ、介護うつや介護放棄に至ることが少なくありません。下半身の筋力が低下し立つことが難しくなると、体を起こしたり車椅子へ移乗させるために介護者には身体的な負担がかかります。毎日のことのため回数も多く、介護者に腰痛などの症状が出ることも少なくありません。

介護離職により収入が絶たれ、社会から孤立しやすくなることも、限界感や「もう無理だから放り出したい」という心理を強める要因とされています。老老介護では、支える側も高齢で持病や体力低下を抱え、支え手の生活・健康が崩壊するラインが早く訪れやすいのです。

過去虐待・ネグレクトを受けた子が介護を強いられ精神的破綻に至るケースも多く、22歳女性が祖母殺害に至った事件では孤独な過酷介護が背景にありました。親との関係性が良好でない場合、介護を引き受けることに対する心理的な障壁が大きくなります。過去に親から厳しい態度を取られたり、家庭内でトラブルがあった場合は、介護に対する精神的な負担を感じやすいでしょう。

介護放棄の3つの法的リスク
保護責任者遺棄罪:3ヶ月以上5年以下の懲役
保護責任者遺棄致傷罪:3ヶ月以上15年以下の懲役
保護責任者遺棄致死罪:3年以上20年以下の懲役
※経済的困窮や公的支援活用で責任軽減の可能性あり

親の介護放棄ができない法的根拠―扶養義務の正確な理解

なぜ親の介護を放棄できないのか、法律の根拠を正確に理解しましょう。

民法877条の扶養義務―直系血族と兄弟姉妹の責任

民法877条第1項では、「直系血族及び兄弟姉妹は、互いに扶養をする義務がある」と定められています。直系血族とは、祖父母・父母・子・孫のことです。親と子どもは直系血族であり、扶養義務があるとされます。

この「互いに扶養をする義務」には、直接的な介護のほか、介護費用や生活費などの経済的支援も含まれるとされています。扶養義務は、相続放棄のような扱いができないため、原則として「親の介護をしない」という選択はできないのです。

扶養義務者の範囲は、直系血族および兄弟姉妹が対象です。親の扶養義務は子ども全員に等しくあり、親との同居の有無や生まれ順などは関係ありません。長男に特別な義務があるわけではなく、扶養義務者が複数いる場合は、当事者同士で協議して決めることになります。

また、民法752条では「夫婦は同居し、互いに協力し扶助しなければならない」と、配偶者の扶養義務も定められています。ただし、嫁や婿など、親の配偶者以外の親族には法律上の扶養義務はありません。世間的に語られがちな「長男の嫁に介護義務がある」という発想は法的根拠がなく、介護義務の主体はあくまで実子など扶養義務者です。

生活扶助義務の範囲―余力の範囲内で経済的に支援

親の介護における子どもの扶養義務は、「生活扶助義務」が該当します。

生活扶助義務とは、扶養義務者自身の生活は通常通り送れることを前提とし、その「余力の範囲内」で経済的に扶養する義務のことです。具体的には、扶養義務者が自らの生活水準を保つことを前提として、その余力の範囲内で「生活費」や「介護施設への入所費用など」を援助することが該当します。

経済的援助が難しい場合は、親と同居している扶養義務者が日常生活の介助をするなどの、面倒見的な扶養も認められます。つまり、親の介護は身のまわりの介護だけではなく、生活費や医療費などの援助も含まれるのです。仕事が忙しく介護ができない場合は、金銭的な援助をすることで義務を果たすこともできます。

重要なのは、扶養義務は「自分の生活を維持したうえで、余力の範囲で支える」程度と解されており、介護のすべてを子が直接行う義務ではないということです。経済的に余裕がないと裁判所により判断されれば、扶養義務は強制されません。経済的に余裕があるかの判断基準は、生活保護制度において扶助の必要性を判断する「生活扶助基準額」が用いられることが一般的です。

親子の縁切りは不可能―特別養子縁組以外に方法なし

親の介護を放棄したいからと、親子の縁を切ることはできません。日本の法律では、実親と実子の親子関係を切ることができないためです。

親子の縁切りを規定した法律や制度は存在しません。離縁制度があるのは、養子縁組のみとされています。養子縁組には「普通養子縁組」と「特別養子縁組」があります。普通養子縁組の場合は縁組後も実親との親子関係は存続するため、子どもには実親の扶養義務があります。一方、特別養子縁組では縁組後に実親との親子関係がなくなるため、子どもには実親の扶養義務はなくなります。

しかし、特別養子縁組は原則として6歳未満の子どもを対象とした制度であり、成人してから親子関係を解消する手段にはなりません。絶縁宣言や戸籍分籍をしても、法律上の親子関係は継続し、扶養義務も消滅しません。戸籍の分離とは、成人している子どもが在籍している戸籍を抜けて単独の戸籍を作る方法であり、親とは違う苗字を名乗ることが可能ですが、扶養義務には影響しません。

どれだけ親と疎遠であっても、親子関係は生涯続くことになります。相続放棄は遺産受領を免れますが、介護義務とは無関係です。過去虐待歴は家庭裁判所の調停で扶養軽減の考慮材料となり得ますが、自動免除ではありません。

扶養義務の重要ポイント
範囲:直系血族(親子・祖父母孫)と兄弟姉妹、配偶者
内容:余力の範囲内で経済的支援(生活費・介護費)
優先順位:法律上の定めなし、当事者間の協議で決定
縁切り:実親と実子の関係は法的に解消不可能

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親の介護放棄ができない状況で何ができるか―負担を分散する方法

法律上は放棄できないとしても、一人で抱え込む必要はありません。負担を分散する方法があります。

兄弟姉妹との役割分担―扶養請求調停の活用

兄弟姉妹が複数いる場合、誰が親の介護をするか(または介護費用を負担するか)は子ども同士で話し合って決めるのが原則です。

扶養義務者である親族全員で、介護者の役割分担を話し合い、現状の認識を共有し、何ができて何ができないのかを明確にすることが重要です。話し合いの中で、介護の負担がひとりへ集中していないか、助けを必要とするポイントなどを、主たる介護者から具体的に伝えます。

そこで、誰がどのようにフォローするのか、親族間で役割分担をするなど、新たな介護プランを考えていきます。もし協議がまとまらない場合には、家庭裁判所に扶養請求調停を申し立て、扶養の順位を審判により決めてもらいます。

家庭裁判所は、各扶養義務者の資力・居住場所・親との関係性などを総合的に考慮して、扶養の順位を決定します。扶養請求調停を申立て可能で、調停員が経済状況・役割分担を審理し、金銭負担額や優先順位を決定します。申立費用は収入印紙1,200円と郵便切手で、不成立時は審判に移行し強制執行も可能です。

介護貢献が著しい場合、遺産分割で寄与分(例:10年看護で1,213万円認定)を主張できます。要介護者である親と絶縁しているなどの特別な事情があれば、調停における考慮材料とはなるものの、介護を放棄できるわけではないので注意しましょう。

介護サービスの活用―訪問・通所・入所の3つの選択肢

役割分担をしても主たる介護者の負担が大きくなりすぎてしまう場合、介護サービス利用も一案です。

サービスを活用することで、親や介護者の生活をあまり変えないで、食事や入浴・リハビリなど、特に困っている部分だけをプロに頼ることが可能になります。介護サービスには、自宅で生活支援や介護、看護が受けられる訪問サービス、日帰りで施設に通う通所サービス(デイサービス)、施設に入所する入所サービスがあります。

実務上は、介護者の心身の健康悪化(睡眠障害、うつ症状、持病の悪化など)、頻回の転倒・事故、24時間見守りが必要な状態は「在宅で一人で抱えるのは危険なサイン」とされます。この段階では、施設入所(特養、有料老人ホーム、グループホームなど)やショートステイの活用、デイサービスの頻度増加など、介護負担を外部に大きく移すことが推奨されています。

介護保険サービスを利用すれば、扶養義務を果たしているとみなされます。扶養義務には、同居や引き取りによる直接的な義務と、経済的に扶養する義務の2種類があり、どちらか一方を果たせば問題がありません。介護する時間がなくても、介護費用を負担し施設に入所させるだけでも扶養義務を果たしたことになるのです。

成年後見制度の活用―専門職後見人への委任

親が認知症などで判断能力が低下している場合、成年後見制度で専門職後見人を立て、施設契約・財産管理を委任可能です。

成年後見制度とは、認知症、知的障害、精神障害などによって判断能力が不十分な方々を保護し、支援する制度です。家庭裁判所に申し立てることで、弁護士、司法書士、社会福祉士などの専門職が後見人として選任されます。

専門職後見人は、本人の財産管理(年金受給、預貯金管理、不動産管理など)、身上監護(介護サービス契約、施設入所契約、医療契約など)を本人に代わって行います。これにより、家族が直接介護や契約に関わる負担を大きく軽減できます。

こうした場合、心療内科優先や第三者介入(成年後見人)が推奨されます。毒親・介護疲れ事例では、過去虐待・ネグレクトを受けた子が介護を強いられ精神的破綻に至るケースが多く、専門職の介入が必要とされているのです。

負担を分散する3つの方法
兄弟姉妹との役割分担:扶養請求調停で金銭負担・優先順位を決定
介護サービスの活用:訪問・通所・入所で直接介護を専門職へ
成年後見制度:専門職後見人が契約・財産管理を代行

親の介護放棄で法的に責められないための相談窓口と行動

法的リスクを避けるには、適切な窓口に相談し、公的支援を活用していることが重要です。

地域包括支援センター―総合相談窓口の活用

地域包括支援センターは、高齢者本人と家族の総合相談窓口であり、「もう限界」「同居できない」「施設を探したい」といった段階で最初に相談すべき機関です。

地域包括支援センターは、高齢者の保健医療の向上・福祉の増進を包括的に支援することを目的として、市町村が設置している機関です。保健師・社会福祉士・ケアマネジャーなどの専門家が配置されており、高齢者の生活や介護に関する幅広い相談を受け付けています。

設置箇所も全国に5000か所以上(支所を含めると7000か所以上)と非常に多いため、どの地域にお住まいの方でも相談しやすいのが大きな特徴です。介護に関する相談を受け付けており、様々なノウハウを持っています。そのため、自分たちでは答えを出せなかった問題についても、良い意見や情報をもらえる可能性があります。

市区町村の介護保険担当課や、ケアマネジャー、社会福祉協議会も、サービス調整・一時入所・生活保護申請などを含めた具体的な出口を一緒に検討します。介護に悩んだときはひとりで抱え込まず、すぐに介護の窓口で相談するのがおすすめです。

ケアマネジャーとの連携―介護プランの見直し

居宅介護支援事業所には、介護を専門とするケアマネジャーが常駐しており、自宅に介護者が訪問して適切な介護サービスを提供してもらうことが可能です。

居宅介護支援事業所の利用料金は、介護保険料から全額賄われるため、無料で利用できます。自力で親の介護をすることが難しいと感じている場合には、最寄りの居宅介護支援事業所に相談してみましょう。

ケアマネジャーは、利用者の状態に合わせてケアプランを作成し、定期的に見直しを行います。「もう限界」と感じたら、ケアマネジャーに率直に伝えることで、デイサービスの回数を増やす、ショートステイを利用する、訪問介護の頻度を上げるなど、介護プランの見直しを提案してもらえます。

ケアマネジャーや福祉用具専門相談員、社会福祉士などの専門家は、介護者の悩み相談も行っています。感情面(罪悪感・怒り・疲労)の整理まで一緒に整理すると、「どこまでやればよいか」「どこからは専門職・制度に任せるか」がかなりクリアになります。

法的リスク回避のポイント―安全確保と連絡の記録

法的リスクを避けるうえでは、「サービスや公的支援を使って安全を確保していること」「自分なりに連絡・見守りの努力をしていること」が重要です。

完全な放置・孤立を避けることがポイントになります。具体的には、以下のような行動が法的責任を軽減する要素となります。地域包括支援センターやケアマネジャーに定期的に相談している記録を残す、介護サービスを利用して親の安全を確保している、親と定期的に連絡を取り、状況を把握している、兄弟姉妹と介護分担について協議している記録がある、経済的に困窮している場合は生活保護の申請を検討している、といったことです。

逆に、法的リスクが高まる行動は、親と一切連絡を取らず、状況も把握していない、介護サービスを一切利用せず、親を放置している、兄弟姉妹と連絡を取らず、協議もしていない、地域包括支援センター等に一度も相談していない、親が衰弱・病気でも医療機関を受診させない、といったケースです。

孤独死をはじめとするリスクを避けるためにも、親の介護を放棄せず、適切な対応を考えることが重要です。罪になるならない以前に、放棄は好ましいことではありません。介護がつらい、限界だと感じたら、早めに専門家や公的機関に相談しましょう。

法的責任を回避する5つの行動
地域包括支援センターへの相談(記録を残す)
介護サービスの利用(訪問・通所・入所)
親との定期的な連絡・状況把握
兄弟姉妹との協議(扶養請求調停も視野)
ケアマネジャーとの定期的な連携

親の介護放棄と向き合う―できることできないことを整理する:まとめ

親の介護放棄は、民法877条の扶養義務により法律上不可能です。直系血族と兄弟姉妹には扶養義務があり、介護を完全に放棄すれば保護責任者遺棄罪(3ヶ月以上5年以下の懲役)に問われる可能性があります。

しかし、扶養義務は「余力の範囲内」で経済的に支援するものであり、すべてを一人で背負う義務ではありません。生活扶助義務とは、扶養義務者自身の生活水準を保ちながら、余力の範囲で生活費や介護施設への入所費用を援助することです。経済的援助が難しい場合は、親と同居して日常生活の介助をするなどの面倒見的な扶養も認められます。

親子の縁切りは法律上不可能です。実親と実子の親子関係を切ることはできず、絶縁宣言や戸籍分籍をしても扶養義務は消滅しません。普通養子縁組の場合は実親との親子関係は存続しますが、特別養子縁組では実親との親子関係がなくなり扶養義務も消滅します。ただし、特別養子縁組は原則6歳未満が対象で、成人後の縁切り手段にはなりません。

負担を分散する方法として、兄弟姉妹との役割分担があります。扶養義務は子ども全員に等しくあり、長男や同居の有無は関係ありません。協議がまとまらない場合、家庭裁判所に扶養請求調停を申し立て、各扶養義務者の資力・居住場所・親との関係性を考慮して扶養の順位を決定してもらえます。

介護サービスの活用も重要です。訪問サービス、通所サービス(デイサービス)、入所サービスを利用すれば、食事・入浴・リハビリなど困っている部分だけをプロに頼ることができます。介護者の心身の健康悪化、頻回の転倒・事故、24時間見守りが必要な状態は、在宅で一人で抱えるのは危険なサインとされ、施設入所やショートステイの活用が推奨されています。

成年後見制度で専門職後見人を立てれば、施設契約・財産管理を委任可能です。認知症などで判断能力が低下している場合、弁護士、司法書士、社会福祉士などの専門職が財産管理や身上監護を本人に代わって行い、家族の負担を大きく軽減できます。

法的リスクを避けるには、地域包括支援センターへの相談が第一歩です。高齢者本人と家族の総合相談窓口であり、「もう限界」「同居できない」「施設を探したい」といった段階で最初に相談すべき機関です。全国に5000か所以上あり、保健師・社会福祉士・ケアマネジャーなどの専門家が高齢者の生活や介護に関する幅広い相談を受け付けています。

ケアマネジャーとの連携も重要です。居宅介護支援事業所の利用は無料で、ケアプランの見直しを提案してもらえます。デイサービスの回数増加、ショートステイ利用、訪問介護の頻度アップなど、介護負担を軽減する具体策を一緒に考えてくれます。

法的責任を回避するポイントは、サービスや公的支援を使って安全を確保していること、自分なりに連絡・見守りの努力をしていることです。完全な放置・孤立を避けることが重要で、地域包括支援センターやケアマネジャーに定期的に相談している記録を残す、介護サービスを利用して親の安全を確保している、親と定期的に連絡を取り状況を把握している、兄弟姉妹と介護分担について協議している記録がある、といった行動が法的責任を軽減する要素となります。

介護放棄に至る背景には、介護疲れと孤立があります。認知症の徘徊・不眠・暴言や暴力、身体介護による腰痛、介護離職による経済的困窮、老老介護での体力低下、過去の虐待歴による心理的障壁など、様々な要因が重なります。これらは介護者の悪意ではなく、追い込まれた結果であることを理解することが大切です。

親の介護放棄の本質
法律上の完全な放棄は不可能ですが、「一人で背負わない・役割を見直す・公的資源に委ねる」という形で事実上負担を手放すことは可能です。大切なのは、サービスや公的支援を使って安全を確保し、自分なりに連絡・見守りの努力をしていることです。完全な放置・孤立を避け、専門家と連携しながら、できることとできないことを整理しましょう。

親の介護は重大な責任ですが、法的な側面と実務的な対処法を理解すれば、必ず道は開けます。扶養義務は余力の範囲内であり、介護のすべてを子が直接行う義務ではありません。地域包括支援センター、ケアマネジャー、家庭裁判所の扶養請求調停、成年後見制度など、利用できる資源は豊富にあります。

一人で悩まず、早めに専門家や公的機関に相談することで、法的リスクを避けながら、自分と親の両方の生活を守る道が見えてきます。介護は終わりのない戦いではなく、適切な支援を受けながら乗り越えられる課題です。

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