介護離職して良かった人の特徴は?後悔しない判断基準と現実を解説

お金・生活

【この記事の信ぴょう性】

       

当サイト「ココマモ」は、介護家族のための専門メディアです。当ページの記事は介護支援専門員・臨床心理士が監修しています。

【介護で今後が不安なあなたへ】
ココマモでは“介護の迷いを減らす”無料メールマガジンをお届けしています。
多くの介護家族がつまずくポイントや、今日から使える判断の視点を、毎日受け取れます。
無料メールマガジンの詳細はこちら

「親の介護のため仕事を辞めるべきか悩んでいる」「介護離職した人は本当に後悔しているの?」「良かったと感じている人もいるのでは?」

家族の介護が必要になったとき、多くの方が仕事を続けるか辞めるかの選択に直面します。年間約10万人が介護離職していますが、その多くが後悔している一方で、「離職して良かった」と感じている人も確かに存在します

この記事では、介護離職を「良かった」と感じている人の具体的な特徴、8割が後悔する理由、離職を決断する前に確認すべきポイント、そして後悔しないための準備方法まで、データと実例をもとに詳しく解説します。

介護離職して良かったと感じる人の特徴

介護離職を肯定的に受け止めている人は少数派ですが、一定の条件を満たしている場合に「良かった」と感じる傾向があります。まずは、どのような人が満足しているのか見ていきましょう。

経済的な準備が整っていた人

介護離職して良かったと感じている人の最大の共通点は、十分な経済的準備があったことです。具体的には、最低1年分、できれば2〜3年分の生活費を貯蓄していた人たちです。

50代で離職したAさんは、早期退職制度を活用して退職金を受け取り、さらに個人年金保険や投資信託で資産を形成していました。介護が必要な期間を2年間と想定し、その間の生活費と介護費用を計算したうえで離職を決断しています。

また、配偶者に安定した収入がある、不動産収入がある、親の年金が十分にあるなど、離職後も一定の収入源を確保できている場合も満足度が高い傾向にあります。

経済的準備の目安
離職前の月収×24ヶ月分程度の貯蓄があれば、2年間の介護期間を想定した準備ができます。ただし、介護費用は月平均8万円程度かかるため、生活費と合わせた総額で計画しましょう。

看取りまで寄り添えた人

終末期の親を自宅で看取ることができた人は、「離職して良かった」と感じる割合が高いことがわかっています。親が末期がんや重度の疾患で余命が限られていた場合、最期の時間を一緒に過ごせたことに大きな意義を見出しています。

Bさん(52歳・女性)は、母親が末期がんと診断されたことをきっかけに離職しました。医師から余命半年と告げられ、「絶対に後悔したくない」という強い思いで決断したそうです。

実際に在宅で看取ることができ、母親の最期の言葉を聞き、手を握りながら旅立ちを見届けられたことで、「あのとき仕事を選んでいたら一生後悔していた」と振り返ります。介護期間は9ヶ月と比較的短く、再就職もパートタイムで実現できました。

このように、介護期間が明確に見通せる場合、かつその期間が比較的短期間であることが予測できる場合、満足度が高くなる傾向があります。

再就職の見通しを持っていた人

離職前から再就職の見通しを立てていた人も、介護離職を肯定的に捉えています。具体的には、専門資格を持っている、リモートワークできるスキルがある、起業の準備をしていたなどのケースです。

Cさん(45歳・男性)は、IT企業でプログラマーとして働いていましたが、父親の介護のため離職しました。ただし、離職前からフリーランスとしての活動を準備しており、介護をしながら在宅でプログラミングの仕事を受注できる体制を整えていました。

介護が終了した後は、そのまま独立してフリーランスとして活躍しています。「会社員時代より収入は減ったが、時間の自由度が高く、父親との時間も持てた。結果的に人生の優先順位を見直す良い機会になった」と語ります。

再就職しやすい資格やスキル
看護師・介護福祉士・社会福祉士などの医療介護系資格、プログラミングやWebデザインなどのIT系スキル、簿記・税理士などの経理財務系資格を持っている人は、再就職の成功率が高い傾向にあります。

精神的な満足を得られた人

「親孝行ができた」「家族との絆が深まった」という精神的な満足感を得られた人も、介護離職を肯定的に受け止めています。

特に、若い頃に親子関係が良好でなかった人が、介護を通じて関係を修復できたケースでは、「あの時間があったからこそ許せた」「最後に和解できて良かった」という声が聞かれます。

Dさん(48歳・女性)は、厳格な父親と長年確執がありました。しかし認知症になった父親を介護する中で、昔の優しかった父親の姿を垣間見ることができ、「介護を通じて初めて父を理解できた。仕事を辞めてでも介護をして本当に良かった」と振り返ります。

ただし、精神的な満足感だけでは経済的な不安は解消されません。精神的満足と経済的準備の両方が揃って初めて、「良かった」という実感が持続します

8割が後悔する介護離職の現実

一方で、介護離職した人の約8割は何らかの形で後悔していると言われています。ここでは、その厳しい現実を見ていきましょう。

経済的困窮に陥るケース

介護離職後の最も深刻な問題は、経済的困窮です。調査によれば、離職後に「経済面での負担が増した」と回答した人は67.6%に上ります。

50代で離職すると、収入のピーク時期を失います。明治安田生活福祉研究所の調査では、介護離職後の年収は男性が556万円から341万円へ、女性が350万円から175万円へと大幅に減少しています。

さらに問題なのは、一生涯の収入減少です。退職金の減額、年金受給額の減少、貯蓄の取り崩しなど、将来にわたる影響は計り知れません。

Eさん(54歳・男性)は、母親の介護のため離職しましたが、予想以上に介護期間が長引き、貯蓄が底をつきました。「当初2年程度と思っていた介護が5年続き、退職金も貯金も使い果たした。母親の年金だけでは生活できず、パートで働いているが、正社員時代の半分以下の収入。老後が不安でたまらない」と語ります。

介護期間の見誤りに注意
要介護認定を受けてから亡くなるまでの平均期間は約5年です。しかし個人差が大きく、10年以上続くケースも珍しくありません。短期間を想定して離職すると、経済的に破綻するリスクがあります。

再就職の困難さ

総務省の調査によれば、介護離職者のうち再就職できた人はわずか43.8%です。半数以上が仕事を見つけられないまま無職の状態が続いています。

さらに深刻なのは、再就職できても正社員として復職できるのは、男性で3人に1人、女性で5人に1人という現実です。多くが契約社員やパート、アルバイトなど非正規雇用となり、収入は大幅に減少します。

50代以降の再就職が難しい理由は、定年までの期間が短い、介護でのブランクが長い、体力的に若い世代に劣るなどが挙げられます。また、介護を経験したことで就労意欲が低下してしまうケースも少なくありません。

Fさん(56歳・女性)は、父親の介護が終了後、再就職活動を始めましたが、2年経っても正社員の仕事は見つかりませんでした。「面接では必ず空白期間を聞かれる。介護と説明すると、『またご家族に何かあったら辞めるのでは』と警戒される。年齢的にも厳しく、パートの仕事しか見つからない」と苦悩を語ります。

介護負担の増大

多くの人が「介護に専念すれば負担が軽くなる」と考えて離職しますが、実際には逆のケースが多いのです。調査では、離職後に「精神面の負担が増した」人が66.2%、「肉体面の負担が増した」人が63.2%に上ります。

仕事をしている間は、日中はデイサービスなどの介護サービスを利用し、限られた時間で介護をしていました。しかし離職すると、24時間介護が可能になるため、かえって介護サービスの利用を減らしてしまい、すべてを一人で抱え込むことになります。

さらに、収入が減ったことで介護サービスの利用を控えざるを得なくなり、肉体的・精神的負担が増加します。社会との接点も減少し、孤立感や孤独感が強まります。

Gさん(50歳・女性)は、「仕事をしていた頃は、職場が息抜きの場だった。同僚と愚痴を言い合ったり、ランチで気分転換したり。でも離職後は24時間母親と二人きり。誰とも話さない日が続き、気が狂いそうになった」と当時を振り返ります。

【介護の決断、一人で抱えていませんか?】

「本当に仕事を辞めるべきなのか、誰にも相談できない」
「離職した後の生活が不安で眠れない」

介護と仕事の選択は、人生を大きく左右する重大な判断です。
ココマモの無料メールマガジンでは、同じ悩みを抱えた方の判断事例や、後悔しない選択のための視点をお届けしています。
無料メールマガジンの詳細はこちら

介護離職を決断する前の必須チェックリスト

介護離職を考えているなら、まず以下のポイントを確認してください。これらをクリアしていない場合、離職は避けるべきです。

経済的準備の確認

経済的準備チェックリスト
□ 最低2年分の生活費(月収×24ヶ月)の貯蓄がある
□ 介護費用(月8万円程度)を含めた資金計画がある
□ 配偶者や家族に安定した収入源がある
□ 住宅ローンなどの大きな借金がない
□ 退職金の金額を正確に把握している
□ 介護終了後の老後資金の見通しがある

これらのうち、少なくとも半分以上をクリアしていない場合、経済的に厳しい状況に陥る可能性が高いです。

両立支援制度の活用検討

離職する前に、仕事と介護を両立する制度をすべて検討しましたか?多くの人が、利用可能な制度を知らずに離職しています。

活用すべき両立支援制度
□ 介護休業(93日まで、給付金あり)を使い切った
□ 介護休暇(年5日)を活用している
□ 時短勤務やフレックスタイム制度を確認した
□ テレワーク・在宅勤務の可能性を検討した
□ 所定外労働(残業)の免除を申し出た
□ 深夜業の制限を活用している
□ 会社の独自支援制度を確認した

これらの制度を組み合わせることで、離職せずに介護と仕事を両立できる可能性があります。特に介護休業は、介護体制を整える準備期間として非常に有効です。

介護サービスの活用状況

介護サービスを十分に活用していますか?多くの場合、サービスを組み合わせることで、フルタイムでの就労継続が可能になります。

デイサービス(週3〜5回)、訪問介護(週2〜3回)、ショートステイ(月1〜2回)を組み合わせれば、日中の介護負担は大幅に軽減されます。また、夜間対応型訪問介護や定期巡回・随時対応型訪問介護看護など、24時間対応のサービスもあります。

「介護サービスを利用するのは親に申し訳ない」「自分で面倒を見るべき」という罪悪感から、サービス利用を控えている人が多いのですが、プロのケアを受けることは親にとってもメリットがあります。

ケアマネジャーに相談を
担当のケアマネジャーに「仕事を続けながら介護したい」と明確に伝えることが重要です。ケアマネジャーは、仕事と両立できるケアプランを作成してくれます。

家族内の役割分担

介護を一人で抱え込んでいませんか?兄弟姉妹がいる場合、役割分担について話し合いましたか?

「自分以外に介護を担う人がいない」と感じて離職する人が多いのですが、実際には家族での分担や、遠方の兄弟姉妹による経済的支援などの可能性があります。

家族会議を開き、誰がどのように関わるか、経済的負担をどう分担するか、定期的に話し合うことが重要です。一人が仕事を辞めて介護を引き受けるのではなく、それぞれができることを分担するという考え方が大切です。

介護離職を後悔しないための戦略

それでも離職を選択する場合、後悔を最小限にするための戦略があります。

段階的な離職を検討する

いきなり完全に離職するのではなく、段階的に仕事を減らす方法を検討しましょう。

まず時短勤務やパートタイム勤務への切り替え、週3〜4日勤務への変更、在宅勤務との組み合わせなどです。これにより、収入を完全に失わず、社会とのつながりも維持できます。

また、会社によっては介護のための特別休暇制度や、一時的な休職制度がある場合もあります。人事部に相談し、利用可能な選択肢をすべて確認しましょう。

スキルアップと資格取得

離職するのであれば、介護をしながらスキルアップや資格取得を目指しましょう。将来の再就職に備えることで、離職後の不安を軽減できます。

介護福祉士やケアマネジャーなどの介護系資格、簿記や社会保険労務士などの事務系資格、プログラミングやWebデザインなどのIT系スキルなどが、再就職に有利です。

オンライン講座や通信教育を活用すれば、介護の合間に学習できます。ハローワークの職業訓練や教育訓練給付制度なども活用しましょう。

ネットワークの維持

離職後も、社会とのつながりを意識的に維持することが重要です。元同僚との交流を続ける、地域のコミュニティに参加する、介護者の会に参加するなど、孤立を防ぐ工夫をしましょう。

特に介護者同士の交流は、精神的な支えになります。同じ悩みを共有し、情報交換することで、介護の負担を軽減できます。自治体や地域包括支援センターで開催される介護者のつどいや、オンラインの介護者コミュニティなどを活用しましょう。

また、趣味や好きなことを続けることも大切です。介護だけの生活にならないよう、自分の時間を意識的に確保しましょう。

再就職の準備を並行する

介護をしながらも、常に再就職を視野に入れて準備を進めることが重要です。

職務経歴書を定期的に更新する、転職サイトに登録しておく、業界の動向をチェックする、可能であれば短時間のアルバイトやボランティアで就労経験を継続するなどの工夫ができます。

介護が終了してから就職活動を始めるのではなく、介護中から準備を進めておくことで、スムーズな社会復帰が可能になります。

フリーランスという選択肢
在宅でできる仕事や、時間の融通が利くフリーランスとしての働き方も検討価値があります。介護をしながら少しずつ仕事を受注し、実績を積み重ねることで、介護終了後のキャリアにつなげられます。

介護離職して良かったと思えるかは準備次第:まとめ

介護離職して「良かった」と感じている人は確かに存在しますが、それは少数派です。満足している人に共通するのは、十分な経済的準備、明確な介護期間の見通し、再就職への道筋という3つの条件を満たしていることです。

一方、8割の人が何らかの形で後悔しており、特に経済的困窮と再就職の困難さは深刻です。介護に専念すれば負担が軽くなると考えがちですが、実際には精神面・肉体面・経済面すべてで負担が増大するケースが多いのです。

離職を決断する前に、介護休業や介護休暇などの両立支援制度をすべて活用したか、介護サービスを最大限に利用しているか、家族内で役割分担できないか、経済的準備は十分かを必ず確認してください。

もし離職を選択するのであれば、段階的な離職、スキルアップと資格取得、ネットワークの維持、再就職の並行準備など、後悔を最小限にするための戦略を立てることが重要です。

大切なのは「辞めたかどうか」ではなく「どう活かすか」
介護離職に正解はありません。しかし、後悔しない準備はできます。辞める前に使える制度と考える時間を確保するだけで、その後の人生が大きく変わります。辞めたからこそ見える景色もあれば、辞めなかったからこそ守れたものもあります。

介護は長期戦です。一人で抱え込まず、専門家やケアマネジャー、地域包括支援センター、介護経験者など、さまざまな人に相談しながら、最善の選択を見つけていきましょう。

さいごに。介護の悩みが消えないあなたへ

この記事を読んでも、こんな不安は残っていませんか?

  • 介護はやりたくないが、やるしかない現実と責任感から日々ストレスを感じる
  • 罪悪感や不安ばかり強く、何を基準に決めていいか迷ってしまう
  • 在宅を続けるべきか、限界なのか、その境目が分からない
  • 家族に相談しても「任せるよ」で自分だけが背負っている気がする

実は、多くの介護家族が同じ悩みを抱えています。
そこに足りないのは「今後どのように行動していくべきか」というあなた自身の判断軸です。

このまま何も変えなければ

介護の判断軸がないままでは、
状況が変わるたびに迷い、
そのたびに自分を責め続けることになります。

「もっと早く考えておけばよかった」
そう思う人を、私たちは何人も見てきました。

毎日3分で「介護の判断軸」を育てる無料メルマガを発信しています。

そこでココマモでは、毎日3分で読める「介護の判断軸」となる知識が学べる無料メールマガジンを発信しています。

具体的には、

・介護で後悔する家族が必ず通る5つの失敗パターン
・施設紹介業者を使ってはいけない本当の理由
・今すぐできる負担を大きく減らすライフハック10選

など、1日1テーマ・3分で読める文章としてお届けします。

さらに、登録した方だけが読める

にもアクセスできます。

介護の決断を、自分でできるようになるために

介護に「正解」はありません。
だからこそ、最後に自分で納得して選べるかどうかが一番大事です。

そのための小さな一歩として、
まずはメルマガで「判断軸」を一緒に育てていきませんか?
下記フォーム入力後、メールボックスに1通目が届きます。

ココマモ無料メールマガジン

• メールの最後に必ず解除リンクを記載していますので、いつでもワンクリックで停止できます。
• ご入力いただいた情報は プライバシーポリシーに基づき厳重に管理しています。
• ※Yahoo・iCloudメールは届きにくい場合があります。Gmailまたは携帯メールのご利用を推奨しています。

タイトルとURLをコピーしました